モブレビューとは、「複数人で集まって、リアルタイムに成果物を確認・レビューする手法」のことです。
語源のニュアンス
馴染みがあるのは、アニメやゲームで言う「モブキャラ」(名前のない群衆キャラクター)ですが、語源は同じく英語の「mob」です。
「えっ、モブキャラがレビューしてくれるの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。
「群衆」といったニュアンスではなく、以下のようなニュアンスで使われています。
- みんなで(群れになって)
- リアルタイムに(その場にいる全員で)
- 協力して(知恵を出し合って)
関連する用語
似たような言葉に「ペア」(Pair)がありますが、人数の違いで使い分けられます。
| 用語 | 人数 | イメージ |
|---|---|---|
| ソロ(Solo) | 1人 | 黙々と作業。またはセルフ(Self)レビュー |
| ペア(Pair) | 2人 | 相談しながら進める(ペアプロ) |
| モブ(Mob) | 3人以上 | チーム全員で知恵を出し合う(モブレビューなど) |
3人以上で行うレビューが、モブレビューということですね。
IT業界の「モブ」は、主役がいないのではなく、全員が主役になって働く、という意味合いになります。
モブレビューのやり方
通常のリレー形式(レビューイとなる作成者が依頼し、レビュアーが後でコメントを返す)とは異なり、以下のような形式で進めます。
- 参加者: 作成者 + レビュアー複数人(チーム全員など)
- 場所: 会議室やオンライン会議(画面共有を使用)
- 進め方: 作成者が内容を説明しながら画面を操作し、その場で参加者が気になった点や改善点を口頭で伝えます
モブレビューのメリット
なぜわざわざ集まってやるのか、それには大きな利点があります。
- スピード感: コメントのやり取り(「これどういう意味?」「あ、こういうことです」)という往復時間がゼロになります。その場で修正方針が決まるため、手戻りが最小限で済みます
- スキルの平準化: 熟練者の視点を若手がリアルタイムで学べたり、逆に若手の新しい視点を取り入れたりと、チーム全体の教育・知識共有に繋がります
- 心理的ハードルの低下: 1対1のレビューだと「否定された」と感じやすい場面でも、チーム全員でワイワイ議論することで「みんなでより良くしている」というポジティブな雰囲気になりやすいです
- 属人化の防止: 全員が内容を把握するため、「あの人しか詳細を知らない」という状況を防げます
モブレビューの注意点
一方で、いくつか気をつけるべきポイントもあります。
- 時間の浪費: 人数が多い分、合計工数は膨らみます。ダラダラ進めると非効率になるため、タイマーを使ったり、焦点を絞ったりすることが大切です
- 発言の偏り: 声の大きい人の意見ばかりが通らないよう、進行役(ファシリテーター)を置くのが理想的です
さいごに
いかがでしたでしょうか。
複雑なロジックのコードや、プロジェクト初期の重要な設計書など、「認識のズレが致命傷になるもの」に対してモブレビューを行うと、非常に高い効果を発揮します。