こんにちは!シニアエンジニアの「ちの(chinoppy)」です🙏
2026年8月21日・22日に広島国際会議場で開催された PyCon JP 2026 に、登壇してきました!
タイトルは「コミュニティから始まった農業IoTとの7年間——人との関わりが教えてくれたこと」。
農業IoTのシステムを7年以上運用してきた経験を、「私にとってのコミュニティ」と「エンドユーザーが本当に求めるものは何か」の2つを軸にまとめた内容です。
発表後には、運用をどうしているか、失敗談、ユーザーにどう評価してもらっているか──といった質問をいただきました📝
この記事では、私が登壇するまでにやったことを書いていきたいと思います📝
登壇を考えているひとへ次の一歩を踏むきっかけになってもらえるとうれしいです😁
前提として、私はプレゼンの内容を考える上でこちらの本を参考にしています。
「どんなことを考えればいいんだろう🤔」や「話すときはどんなことを意識すればいいんだろう🤔」などヒントになると思うので、登壇に向けて不安のある方は一読しておくとよいかもです🎉
登壇までにやったこと
STEP 1
CfPをどのように考え出したか
プレゼンの「ビジョン」を決めるには——まず、この2つを考えます。
- 相手からどんな行動を引き出したいのか
聞いたあと、その人に何をしてほしいのか。
今回は「聞きに来ている時点でコミュニティへの一歩はすでに踏んでいる。その先の、もう一歩を踏んでほしい」としました。 - どんなハッピーな未来を描くのか
その行動の先で、相手がどんないい状態になっているか。
今回は「『なぜ作るのか・なぜ続けるのか』を問い直し、将来についてポジティブに考え、明日から小さな一歩を踏める」としました。
ビジョンが決まったら、次の6つの枠を埋めていきます。2019年にPyCon JPで話したときに作ったGoogleドキュメントをそのまま開いて、今回も同じ枠で考えました。
| 枠 | どんなことか | 今回書いた中身 |
|---|---|---|
| 核、テーマ | この話は結局なんの話なのか。一番言いたいことの土台 | コミュニティが方向を与えてくれた/エンドユーザーが本当に求めるものは何か |
| メッセージ | 核を、聞く人に向けた一文にしたもの。「ハッピーな未来」に届くように言葉にする | 技術力だけでなく、コミュニティとの関わり・エンドユーザーとの対話の積み重ねが、良いプロダクトにも自分のキャリアにもつながる |
| 相手はどんなひとか | どんな人が何人くらい、どんな前提知識で聞きに来るか。話す深さと言葉づかいが決まる | 学生からエキスパートまで、国内外のPythonコミュニティ参加者・約500名規模 |
| あるあるを探して否定してみる | その界隈で当たり前に言われていることを一つ挙げて、自分の経験からひっくり返してみる | 「コミュニティに参加しないと視野は広がらない」→ コミュニティが正解ではない。あなたのエネルギーを与えてくれる場所を大事にしてほしい。成長したくてというよりは、面白そうだから参加した。 |
| 時間軸:長期か短期か | その場で試せる短い話か、積み重ねの長い話か | 長期。7年間の積み重ねそのものがテーマ |
| 構成 | 大きな柱を何本立てるか。ここで持ち時間の見当もつく | 3部構成。3つ×10分で30分 |
- 同じ題材でも、切り口を変えれば新しいトークになる。2019年のPyCon JPでも同じ農業IoTで話しましたが、あれは技術スタック中心。今回は「人・コミュニティ」を軸にしました。
- 時間は、大枠の構成とざっくりした配分で考える。大きく3つ、10分ずつなら大丈夫だろう、という見立てで30分枠に。45分は無理だと思いました。
- 技術の凄さではなく、経験と問いを書いた。対象レベルはBeginner、カテゴリは「コミュニティ・教育」。「参加者とどんな議論をしたいか」の欄が、あとで構成の芯になりました。
自分がやるときは
まず「自分にしか話せない経験」と「参加者と話したい問い」を1つずつ書き出す。
そこから軸を2本決めて、3つに割る。
STEP 2
資料をどのように作成したか
- デザインの前に、STEP 1の枠をもう一度埋め直した。とくに「引き出したい行動」と「ハッピーな未来」を見直してから、スライドの骨格を起こしました。
- まず時間を気にせず、話せることをばーっと出した。オーバーしてから削るほうが、自分は精神的に楽でした。
- 画面のテキストとカンペ(スピーカーノート)を全部書いてから、デザインに入った。
- なるべく単純に。箇条書きは言葉で補足する前提にして、絵を足す。文字だらけだったところは図解に置き換えました。
- 自分語りにならないように意識した。経験がテーマだからこそ、聞いた人に何を思ってほしいか、次の行動にどう繋がるかを基準にしました。
- 最初に、どんな時間にしたいか・何を持ち帰ってほしいかを話して、聞いている人と認識をあわせられるようにした。
- 実データで裏づけた。7年分の問い合わせ83件を分類して1枚に。個人名はすべて伏せています。
自分がやるときは
先に全部しゃべって、あとから削る。スライドは「箇条書き+口で補う」まで削ぎ落として、文字が多い枚は図に置き換える。
STEP 3
どのように練習したか
- 実際に声に出して、スライド同士の繋がりを確かめた。言葉に詰まる、次のスライドが話しづらい——そういう「づらい」があれば、そこを直しました。
- 社内の3人に、通しで聞いてもらった。この時点で約40分かかりました。
- もらった質問が、中身も変えた。「逆に、ユーザーの要望をうまく汲み取れなかった瞬間は?」という質問から、スライドを1枚増やしました。
- 結果、本番は25分強で30分枠に収まった。
自分がやるときは
誰かに通しで聞いてもらう。時間が測れるうえに、質問がそのまま資料の穴を教えてくれる。
STEP 4
当日までと当日と、その後
- 事前に共有される資料は読んでおく。Speaker’s Guideで、質疑応答が持ち時間に含まれること、スライドの仕様、当日の流れを把握できました。
- 会場の下見が大事。前日に見ておいたので、スライドを会場に合う形にデザイン変更できました。
- まずは自分が楽しく。
- 詰まっても何にしても、聞いている方はあまり気にしない😌
- 資料を公開するときは、その場だけの情報(古くなるもの)を抜く。
社外で話してみたい方の参考になればうれしいです🙏
さいごに
JSLでは、こうした社外での発信を歓迎しています🎉
「試す・対話する・称賛する」に共感いただける方、お待ちしています😄