プロジェクトを進める中で、
- 想定外の仕様変更
- 技術的な問題
- スケジュールの遅延
などが原因で、開発が思うように進まなくなることがあります。
こうした問題を未然に防ぐための手法の一つが プレモーテム(Premortem) です。
プレモーテムとは、プロジェクトが失敗したと仮定し、その原因を事前に洗い出すリスク管理手法です。
プロジェクト開始前に 「もしこのプロジェクトが失敗するとしたら、原因は何だろう?」 と考えることで、潜在的なリスクを見つけ、事前に対策を検討することができます。
ポストモーテムとの違い
プレモーテムと似た言葉に ポストモーテム(Postmortem) があります。
ポストモーテムは、プロジェクト終了後に振り返りを行い、問題点や改善点を整理する手法です。
| 用語 | タイミング | 目的 |
|---|---|---|
| プレモーテム | プロジェクト開始前 | 失敗の予防 |
| ポストモーテム | プロジェクト終了後 | 失敗の分析・学習 |
ポストモーテムが過去の失敗から学ぶためのものだとすると、プレモーテムは未来の失敗を未然に防ぐための手法と言えます。
なぜプレモーテムが有効なのか
本音のリスクが出やすい
通常の会議では「問題なさそうです」といった楽観的な意見が出やすい傾向があります。
しかし「このプロジェクトは失敗しました。その原因は何でしょうか?」と考えることで、メンバーは自然とリスクを洗い出すようになります。
その結果、普段は言いにくい問題点も共有されやすくなります。
リスクを事前に可視化できる
プロジェクトにはさまざまな不確実性があります。
例えばシステム開発では、
- 要件変更が頻発する
- 技術的な難易度が高い
- スケジュールがタイト
- チーム体制に課題がある
プレモーテムを行うことで、これらを早い段階で言語化し、チーム全体で共有することができます。
プレモーテムの実施方法
① プロジェクトの失敗を仮定する
「このプロジェクトは失敗しました」という前提を共有します。
② 失敗要因を個人で洗い出す
要件・技術・スケジュールなどの観点から原因を考えます。
③ チームで共有・整理する
洗い出した失敗要因を共有し、リスクの種類ごとに整理します。
④ 重要リスクの対策を決める
影響度や発生確率を考慮し、優先度の高いリスクに対して対策を検討します。
さいごに
プレモーテムは、未来の失敗を先に想定することで、プロジェクトのリスクを減らす手法です。
プロジェクト開始前に失敗要因を洗い出すことで、
- 潜在的なリスクの発見
- チーム内の認識共有
- 致命的トラブルの予防
といった効果が期待できます。